こんにちは!
先日2月18日から20日まで、世界青年の船事業にローカル・ユースとして参加してきました。
世界青年の船は、沖縄、神戸、と北上し最後の寄港地が岩手ということでした。
いざ大船渡へ出発!仙台からバスで寄港しているふじに向かいます。バスに揺られること三時間。
途中、「全世界のみなさん、ありがとう」というメッセージを見つけました。
千羽鶴いくつも掲げていました。
バスに揺られること三時間。やっと大船渡につきました!
岩手の津波被災地に来るのは、初めてでしたが、二年たった今でも分かるくらいに津波被害の様子が見て取れました。これは、海側から撮影した写真です。
一日目の夜は、海外の青年たちと日本人の参加者と交流会がありました。
二日目は、20人ほどのチームに分かれ、津波被害を受けた企業や学校などを訪問しました。
私は、陸前高田市にある「八木澤商店」を訪れました。
八木澤商店は、二百余年続く老舗の醤油屋さんです。
この店は、東日本大震災で起きた津波によって店や、工場が被災し、残った物は、たった2台のトラックだけでした。
当時、社長の河野氏は、跡形もなくなった店や街の変わり果てた様子を見て、会社の再建をあきらめていました。
しかし、全国のお客さんから応援の声を頂いたこと、そして、醤油屋にとって命である、もろみ菌の奇跡的発見によって店の再建へと至りました。
もろみの一部が奇跡的に津波被害を逃れ発見されたのでした。
その後、八木澤商店は、従業員を誰一人として解雇することなく、さらに2011年4月には、新入社員を入れ、動き出しました。
「一つでも売るものがあれば商いができる」
震災前には、170種あった商品が被災後4種まで減ってしまいました。
それでも、河野氏は、前向きに考え、そのことが大事なことを気づくキッカケになったと語ってくれた。
「社員は会社の宝だ、技術そして八木澤商店の歴史を伝えることができる宝だ。だから私は再建を決めた。社員を守り、応援してくださった世界中の人にありがとうと言いたい」と目頭を熱くしていました。
そんな河野氏の言葉に世界青年は、胸を打たれているようでした。
「自分の国から津波の映像をみていたけれど、それだけでは分からないことがたくさんある。ここに来れてよかった。」
「日本人の立ち直ろうとする姿勢は、誇れるものだ」
と多くの参加青年が感じていたようでした。
私も、岩手の津波被災の状況や再建に至るまでの経緯を聞き、
まだまだ発信していかなければならないと感じました。
その日の夜、ローカル・ユース参加者としてプレゼンテーションする機会を得ました。
私は、被災地の現状と若者の活動についてプレゼンをすることになり、多くの参加青年が集まり、話を聞いてくれました。
東北以外の日本人や海外の人々の多くが「現状や若者の活動についてほとんど知らなかった」と感想を述べてくれました。
今回、様々な国と地域の人々が参加する世界青年の船に参加でき、地元の人間として震災について発信できたことはとても有意義でした。
このプレゼンを通して世界青年参加者が何かを感じたり、今後の被災地の情報拡散や風化防止に少しでも役立ってくれることを願います。
最終日、3日目。この日の大船渡は快晴。海が太陽の光を反射してきらきら輝いていました。
私たちローカル・ユースは下船し、ふじ丸を見送りました。
ローカル・ユースとして参加した3日間はとても貴重な体験が出来ました。
被災地以外の人々とふれあい、被災地がどう思われているのか、また風化について外から考えることが出来ました。
震災から来月で2年が経とうとしています。
全国的にメディアとして震災を取り上げることは少なくなっており、現状がなかなか分からない状態ではありますが、被災地に住む私たちでさえ、被災地を訪れなければ分からないことが多くあると思いました。
同時に、被災地に住んでいる学生だから知っていることも多くあり、それらを発信していくことの重要性を再確認できる3日間でした。
留学に行く前にとても素晴らしい時間を過ごすことが出来ました!:)
船上で20歳を迎えることができました!みなさん、ありがとうございました!