今月で積極的な活動は一旦終えようと思います。
2012年10月に活動をスタートしてから約1年半。学生たちと共に活動してきましたが、メンバーの大学卒業や就職活動がはじまるからです。
当初は震災の風化をどう止めるか?と言ったことを考え、震災で被災した人々のことを撮影。
しかし、被災地の状況が変わるにあたって、新たな課題に取組むようになりました。
その課題とは観光客が戻って来ないこと。
震災によって震災前に存在した観光名所の多くは失われました。
また、食については養殖などが復活し、徐々にではありますが元の姿に戻りつつあります。
しかし、放射能の風評被害が続き、それを食べに来られる方は少ないのが実状です。
そのようななか、最も多くの人たちが目的とする観光があります。
それは「震災(災害)ツーリズム」です。
しかし、災害は自然がつくり出したもので、地域の人たちが誇りにできるものではありません。
でも、このツーリズムによって観光に来てくれる人がいることもまた事実です。
このような状況に対し、学生たちが伝えたいメッセージが「東北の魅力は人だと思う」です。
被災地には震災によって家族や財産などを失っても、負けずに懸命に頑張る人たちがいます。
この人たちこそ東北が誇れる一番の魅力だと思うというものです。
その想いで創ったポスターは、「第62回日本観光ポスターコンクール」で審査員特別賞を受賞しました。
このコンクールは全国の観光協会と広告代理店の両名併記で応募されるもの。
そのような大会に、学生だけで作ったポスターが入賞するのはたいへん素晴らしいものです。
ここに東北の学生の凄さがあります。
これまでの活動では、逆に大人たちが学生から多くのことを教えられたように思います。
そのような中、ここで一旦活動を終えることは残念ですが、しかしポスターの展示はこれからも続けます。
なかでも、9月には世界最大級の旅のイベント「ツーリズムEXPOジャパン」でも展示される予定です。
本当の活動の終了はその後になりますが、ここで一旦活動を閉じたいと思います。